読んだ本の感想・レビューを書いてます。お気に入りの作家は、東野圭吾・よしもとばなな・伊坂幸太郎・道尾秀介などなど他にもたくさんいます♪

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  • 2013.01.17 Thursday
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桜庭一樹「私の男」何度読み返しても涙しゾクゾクする衝撃の内容。直木賞受賞も納得。これは間違いなく名作!

            
評価:
桜庭 一樹
文藝春秋
¥ 1,550
(2007-10-30)
コメント:何度読み返しても涙しゾクゾクする衝撃の内容。これは間違いなく名作!

落ちぶれた貴族のように、惨めでどこか優雅な男・淳悟は、腐野花の養父。孤児となった十歳の花を、若い淳悟が引き取り、親子となった。そして、物語は、アルバムを逆から捲るように、花の結婚から二人の過去へと遡る。内なる空虚を抱え、愛に飢えた親子が超えた禁忌を圧倒的な筆力で描く第138回直木賞受賞作。
「BOOK」データベースより


この小説が直木賞を受賞したのは、2007年。
4年前、直木賞受賞のニュースを見た時「この本は絶対に読まなくちゃ」と強烈に思ってすぐに読んだ。珍しく働いた直感は大正解で、もう何回読み返しているだろう。内容と展開は覚えているのに、読み返す度に涙し、ゾクゾクする。

これが桜庭一樹との出会いで、それ以降著者の作品を読み漁り、新刊を待ちわびている。

この「私の男」は、2008年から1993年までの15年間を、現在から過去へと遡るように物語が進んで行き、それがより、というか相当素晴らしい効果的になってる。少しずつ謎と真実が明らかになっていく。

この手法で有名な海外ドラマは、「ダメージ」



この「ダメージ」は、遡る手法だったから人気が出たらしい。

実は・・・私、遡るのってちょっと苦手なんだよね。よく分からなくなって混乱しない?と思いつつ気になるから、やっぱり効果的なんだろうね。

−私の男は、ぬすんだ傘をゆっくりと広げながら、こちらに歩いてきた−

この一文から始まる。場所は夜6時の銀座並木道り。
みじめで無職なのに貴族のように優雅に見える40歳の男、淳悟。
結婚を次の日に控えた24歳の美しい女、花。

幼い頃津波で家族を失った花。
その花を引き取って養子縁組をした淳悟。
暗く閉ざされた最北の大地で、秘密を抱えながら寄り添うように暮らす淳悟と花。
2人は秘密を守るため、北から東京へ逃げてくる・・・。

淳悟と花のじっとりと匂い立つ濃密過ぎる親子の禁忌。
何とも言えない暗い不気味さと謎と異常なまでの愛憎。

でも読み進んでいくにつれ、2人の過去や育った環境が分かっていくにつれ、こうなるのは仕方ないことなのかと納得する気持ちと、いや納得しちゃいけない・・・という心の葛藤があってね。

やりきれなく切なくて、そして異様なまでの物語。もうかなりの衝撃・・・。読み終わってからも、言いようのないひっかかりと、余韻?がじわじわときて、ぼーっとしてしまった。

近親相姦の話。
って言ったらそれまでだけど、どうしてもそれだで済ませることはできない。淳悟の全てを正当化することはもちろんできないけど嫌いにはなれなかったし、なぜだか花に共感できちゃうところもたくさんあった。

ただただ、花のこれからの結婚生活が幸せになることを祈るばかり。自分が得られなかった穏やかで暖かい家族を作ってもらいたい。どんなに年月が経っても、花の中から淳悟を追い出すことはできないと思うけれど、でもやっぱり乗り越えて欲しいと願ってしまうのだ・・・。

 



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  • 2013.01.17 Thursday
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  • 21:23
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