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  • 2013.01.17 Thursday
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桂望実「平等ゲーム」全員が平等の島、果たしてここは楽園か・・・?

            
評価:
桂 望実
幻冬舎
¥ 1,575
(2008-08)
コメント:島民1600人が全員平等。果たしてここは楽園なのか・・・?

瀬戸内海に浮かぶ「鷹の島」。そこでは…島民1600人が、全員平等。現代社会の歪みを是正するために生まれた、究極の楽園。人々は、嫉妬や私欲にかられることなく、何不自由ない豊かな生活を約束されている。まさに、天国。の、はずだった―。  
「BOOKデータベースより」


生まれた時から「鷹の島」の平等精神に純粋培養され、この島に何の疑問もない、お人好しの芦田耕太郎の視点で物語は進んで行く。

収入も平等に分配、仕事は4年毎に抽選で交代、学校での成績はつけないし、徒競走も全員手を繋いでゴール。全ての決定事項は、島民全員の投票(多数決)で決まる。

この平等社会。果たして楽園なのか・・・?

楽園と信じている耕太郎は、仕事代え抽選で「島への勧誘係」となる。島で住みたいと希望する人の身辺調査をしたり、本当に島に住む気があるかどうかの確認を取りに行く。

島から本州へ。色々な場所へ行き色々な人たちと出会い、断りきれずに絵の勉強を始めることになってから、今まで抱いたことのない新たな感情が自分の中に湧き上がる。

たぶん、一生この「鷹の島」から出なかったら、平等だと信じて疑わなく暮らしていたら幸せなのかな、とも思う。だけど、そんな社会はあるはずもなく、耕太郎が信じていた理想社会の現実が、徐々に見えてきてしまう。平等は素晴らしい!と一見思うけど、平等であることは個性も失くすことになるからだ。

耕太郎は、子供の頃に経験する感情が欠落している。競争心、嫉妬心、挫折・・・みたいなもの。だって平等社会で育ったんだから、そんな感情が育つはずがない。

私たちは嫉妬心という言葉を知らない子供の頃から、すでに嫉妬に駆られている。どうやってもあの子より早く走れない、勉強ができない、字がうまく書けない、絵がうまく描けない、可愛くない、家が裕福じゃない・・・。挙げればきりがない!

そんな経験が積み重なって、自分にできることや得意なこと、自分ができないことができる人への尊敬や近づきたいと思ってする努力、そういうことを学んでいく。折り合いをつけていく。

たまに大人になってもうまく折り合いがつけられなくて「恨み妬み嫉み」ばっかりの人もいるけどね。まあそういう人とはあまり近づかないとして・・・。

耕太郎は、絵を描くことを通して初めての感情を経験し、初めて人と深く関わり合う。少しずつ変っていく耕太郎は、島にいる時よりもずっと魅力的になっていく。やっぱり人は、色んな経験をして成長していくんだなぁと思う。私もまだまだ成長したいものです。


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  • 2013.01.17 Thursday
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