読んだ本の感想・レビューを書いてます。お気に入りの作家は、東野圭吾・よしもとばなな・伊坂幸太郎・道尾秀介などなど他にもたくさんいます♪

CALENDAR

S M T W T F S
1234567
891011121314
15161718192021
22232425262728
2930     
<< September 2019 >>
        

PROFILE

profilephoto

CATEGORIES

ARCHIVES

    

RECOMMEND













スポンサーサイト

            

一定期間更新がないため広告を表示しています



  • 2013.01.17 Thursday
  • -
  • -
  • -
  • -
  • -
  • by スポンサードリンク

今村夏子「こちらあみ子」三島賞&太宰賞W受賞に納得!

            
評価:
今村 夏子
筑摩書房
¥ 1,470
(2011-01-10)
コメント:あみ子は自分の世界で逞しく楽しく生きている。胸をしめつけられながらも深く深く考えさせられる最高の小説!

少女の目に映る世界を鮮やかに描いた第26回太宰治賞受賞作。
書き下ろし作品『ピクニック』を収録。
「BOOK」データベースより


またもや年間トップ10に入る傑作。今年は、いい本をたくさん読めてるなぁと嬉しくなってしまう。三島賞&太宰賞W受賞もおおいに納得!

主人公は、あみ子。
あみ子の視点で物語は進む。詳しく書かれてはいないけど、あみ子にはおそらく知的障害のようなものがあるんじゃないかな。小学校に行ってもほとんど授業は聞いてないし、子供ゆえの残酷さでクラスメイトには「あみ子の馬鹿」とか落書きされたり「臭い」とからかわれたりする。

でも、あみ子は全然気にしない。たぶん、気にする概念?のようなものがないんだと思う。それはある意味潔い。ずっとずっと「ノリ君」が大好きで、「ノリ君」はお母さんに頼まれて嫌々ながらもあみ子と一緒に帰ってくれたりするけど、嫌々だってことにも気づかないし、「ノリ君」が大好きなのもずっと変らない。

お父さん、お兄ちゃん、新しいお母さん。
ちょっと普通の人とは違う、でも素直で純粋なあみ子に、困惑しながら呆れながらそして少し距離をおきながらも、家族はあみ子を受け入れようとしている。

新しいお母さんが妊娠し、お兄ちゃんが不良になり、家族に変化が訪れていく・・・。あみ子がよかれと思ってやったことが、お母さんにものすごいショックを与えるところは、胸がしめつけられる。

「あみ子には悪気はないんだよ!心から思っての行動なんだよ!」と大声で言いたい。でも、お母さんがショックを受ける気持ちもものすごくよく分かる。分かるけど・・・。

あみ子は、殴られようが愛されようが邪魔にされようが気づかない。あみ子に唯一優しくしてくれる男の子にも気づかない。悲しいなぁ切ないなぁと思う。でも、悲しいとか切ないと思っているのは私の勝手で、あみ子はあみ子の世界で逞しく楽しく生き生きと毎日を過ごしている。もしかしてそれは、あみ子にとって幸せなことではないのかな、とも思う。

でも、こういうことって、あみ子だからあるわけじゃなく、私を含め私たちのまわりにも日常的にあることだよな〜。悪気のない何気ないひと言で、傷ついたりまた傷つけたりしてることもきっとたくさんある。いくら近しい人だって、その人の全てを完璧に理解することは不可能だし・・・。

そういう意味で、あみ子を通して深く深く考えさせられる小説。あみ子もそうだけど、「ピクニック」も胸の奥の方がぞわぞわする何とも言えないお話しで、このページ数でよくもまあ!すんごい作家が出てきたぞ!と、ゾクゾクしたよ。読んでみる価値あり。次回作も楽しみです!


JUGEMテーマ:読書



スポンサーサイト

            


  • 2013.01.17 Thursday
  • -
  • 00:18
  • -
  • -
  • -
  • -
  • by スポンサードリンク