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評価:
窪 美澄
新潮社
¥ 1,470
(2010-07)
コメント:登場人物が抱えているどうしようもない現実と苦悩。みんな切ない・・・でも希望がある。これは最高の小説!
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これって性欲?でも、それだけじゃないはず。高校一年、斉藤卓巳。ずっと好きだったクラスメートに告白されても、頭の中はコミケで出会った主婦、あんずのことでいっぱい。
団地で暮らす同級生、助産院をいとなむお母さん…16歳のやりきれない思いは周りの人たちに波紋を広げ、彼らの生きかたまでも変えていく。
第8回「女による女のためのR‐18文学賞」大賞受賞、嫉妬、感傷、愛着、僕らをゆさぶる衝動をまばゆくさらけだすデビュー作。
「BOOK」データベースより
「女による女のためのR-18文学賞」大賞受賞作。R-18文学といっても、官能小説ではありません。
2011年本屋大賞2位!(1位は東川篤哉「謎解きはディナーのあとで」)
ノミネートされていた時から評判がよく、ずっと気になっていた小説。
これは素晴らしい!
苦しくて切なくて・・・泣ける・・・でも暖かい。
私が今年読んだ小説の中で、確実にトップ10に・・・いや、トップ3に入る予感。
5編の短編から成り立ち、それぞれの登場人物が繋がっていく。
マザコン、体外受精、幼児性愛、痴呆老人・・・など登場人物たちが抱えているどうしようもない現実と苦悩。みんな切ない。でも希望がある。
全ての短編がよかったけど、
「セイタカアワダチソウの空」が一番の傑作!本当によかった。
文庫本が出たら必ず購入する予定。すっかり窪美澄のファンになっちゃった。次回作、早く書いて!