読んだ本の感想・レビューを書いてます。お気に入りの作家は、東野圭吾・よしもとばなな・伊坂幸太郎・道尾秀介などなど他にもたくさんいます♪

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  • 2013.01.17 Thursday
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東野圭吾「虚像の道化師 ガリレオ7」湯川の推理が冴え、さらっと読める短編集

            
評価:
東野 圭吾
文藝春秋
¥ 1,418
(2012-08-10)
コメント:湯川の推理が冴え、さらっと読める短編集

指一本触れずに転落死させる術、他人には聴こえない囁き、女優が仕組んだ罠…刑事はさらに不可解な謎を抱え、あの研究室のドアを叩く。
「BOOK」データベースより


ガリレオシリーズ、第7弾。
もうダメだ。どうしても湯川は福山雅治になり、草薙は北村一輝へと脳内変換されいくねー。いいんだけど。

さっくりとあっという間に読める、短編集。
新興宗教あり、山の別荘あり、劇団ありと定番?っていえば定番のような設定。短編だからか内容もなんとなく薄味で、またもや、うーむ・・・という感じ。

最近の湯川は、昔よりも人間味が溢れちゃってるよね。草薙と共に事件を解決してるから俗世界を知るようになったってこと?もしや福山の影響?

湯川は、恐ろしく頭がいいんだけど、人間なんかに興味なし、心なんて見えないんだから分かるはずもないっていう冷酷な現実主義者・・・っていう、そんなところが私は好きだったんだよね。勝手な言い分だけどさ。

でもやっぱり、福山ははまり役で。前作の「真夏の方程式」は映画化になるんだよね。東野さんのはいつもそうだけど、今回のも映像化しやすい感じだし、またドラマ化してくれないかなぁ。







JUGEMテーマ:読書



東野圭吾「ナミヤ雑貨店の奇蹟」時空を越えた文通・・・懐かしく不思議な物語

            
評価:
東野 圭吾
角川書店(角川グループパブリッシング)
¥ 1,680
(2012-03-28)
コメント:時空を越えた文通、懐かしく不思議な物語

夢をとるか、愛をとるか。現実をとるか、理想をとるか。人情をとるか、道理をとるか。家族をとるか、将来をとるか。野望をとるか、幸せをとるか。あらゆる悩みの相談に乗る、不思議な雑貨店。しかしその正体は…。物語が完結するとき、人知を超えた真実が明らかになる。
「BOOK」データベースより


かつて、店主のおじいさんが悩み相談をしていたナミヤ雑貨店。その古い雑貨店に隠れることにした、敦也、翔太、幸平は過去からの相談の手紙を受け取り、文通が始まる・・・というお話。

東野さんの時空物っていったら、「時生」を思い出すなぁ。たまに時空物を書きたくなるのかしら?

時空を越えた雑貨屋さんは、色々な奇蹟に包まれて存在している。登場人物も少しずつ重なり合い、うまい具合にリンクされている。最後にはきっちりとピースがはまるような展開は、やっぱり巧い!と思ってしまう。

映像化もしやすいだろうし、読みやすく万人受けする内容。さほどたいしたサスペンスもなく、クセがなくさっぱりしつつも、懐かしさや人情味があってホロリとさせるところもある。

でもなぁ、私としては少し物足りないと思ってしまうのです。







JUGEMテーマ:読書



東野圭吾「マスカレード・ホテル」怪しく訳ありげな客たちの仮面を剥がせ!

            
評価:
東野 圭吾
集英社
¥ 1,680
(2011-09-09)
コメント:怪しく訳ありげな客たちの仮面を剥がせ!

待望の新ヒーロー誕生!極上の長編ミステリ
都内で起きた不可解な連続殺人事件。次の犯行現場は、超一流ホテル・コルテシア東京らしい。殺人を阻止するため、警察は潜入捜査を開始し・・・。1行たりとも読み飛ばせない、東野ミステリの最高峰。
「内容紹介」より


相変わらず、さらっと読みやすい文体。最近は内容もさらっとしてないかい?今の時代はこういう方が受けるのかな?

警視庁捜査一課の刑事、新田浩介。
ガリレオ湯川のような頑固で天才的な学者でもなく、加賀恭一郎のような執念深くねちねちじわじわ犯人を追い詰めるでもない。

刑事としての姿があんまりがっつり書かれていなかったのは、ホテルマンとして潜入捜査をしているからだと思うけど。

正義感が強く発想が独特で頭の回転が早く、プライドが高いのが欠点・・・と、新ヒーローにしてはなんとなく普通な印象。これから肉付けされていくのかな?というより、私としては所轄の能勢刑事の方が断然いいけどね!

まあこの新田刑事が、接客のプロである山岸尚美の指導のもと、ホテルマンとして潜入していくわけで。刑事の立場、超一流ホテルのフロントクロークの立場としてお互いのプロ意識をぶつけ合い、怪しく訳ありげな客たちの仮面を、協力し合いながら剥がしていく。

読む楽しみがなくなるから、あんまり多くは書かないけど、怪しげな客たちや新田と尚美の何気ない会話などに伏線が散らばっていて、最後には「ああこういうことなのね!」と、納得しつつも、こんなこと現実的にできるか?っていう少しの疑問が残りつつ・・・。ま、でも小説だから楽しめりゃいいよね。

ホテルが舞台だから、内容は全然違うんだけどなんとなく「THE有頂天ホテル」が頭をよぎってね。この小説も映像化しやすいんだろうなぁ。スペシャルドラマあたりでいかがでしょう?

私としては、次々と新刊が読めなくても、完璧なミステリーになっていなくてもいい。「手紙」とか「白夜行」みたいな重くて泣けて、読んだ後に感動や切なさを何日も引きずるような余韻が残るものを書いて欲しいな、と思ってしまうのです。


JUGEMテーマ:読書



東野圭吾「白夜行」暗くて怖い、そして切ない物語。主人公の心理描写が一切ない小説、その心情をドラマで表現。どっちも素晴らしい!

            
評価:
東野 圭吾
集英社
¥ 1,995
(1999-08-05)
コメント:暗くて怖い、そして切ない物語。東野圭吾の最高傑作!

悪の吹きだまりを生きてきた男。理知的な顔だちの裏に、もう一つの顔を持つ女。偽りの昼を生きた二人の人生を、“質屋殺し”を追う老刑事の執念に絡めて描く。ミステリーの枠を広げた一大叙事詩。
「出版社/著者からの内容紹介」より


もうだいぶだいぶ前に読んだ、この「白夜行」
ものすごい細かいことはうろ覚えになってるけど、読むのが辛かったことは覚えている。暗くて怖い、そして切なくて苦しい物語だったことも、はっきりと覚えている。

主人公の雪穂と亮司の小学校時代(1973年)から、19年(1992年)の年月が綴られていく。

この小説の最大の特徴は、2人の主人公の心理描写が一切ないこと。主人公以外の人物からの視点や伏線からの情報しかない。淡々と書かれていく物語から、徐々に2人の関与や関係が分かってくる。

けど、本人たちの感情が分からないから、これはもう想像していくしかない。想像力だけは逞しい私は、もう2人が切なくてね・・・。むさぼるように没頭して読んだ。

この「白夜行」は書かれていない多くのものがある。あえて詳細は書かずに匂わせる、というか読み手の想像に任せる、というか気づく人は気づいてね、ってな書き方をしている気がする。だから、この小説の読者たちは色々な自分なりの意見を持ち、余計に夢中になるんだろう。想像力、行間を読む、という意識がなければ、単なる19年間の出来事の連なり・・・となってしまうだけだから。


そして、ドラマ「白夜行」を見た。


雪穂を綾瀬はるか、亮司を山田孝之。2人を追いかけるしつこい刑事が武田鉄矢。そして、心理描写が一切ない小説と真逆に、2人の心情を中心としたドラマが展開されていく。

もうね、泣いた。号泣しながら見た。

まず、子役を含め役者たち全てが素晴らしい。そして、小説では書かれていなかった行間が、そうであって欲しいという心情が、それはそれは素晴らしく映像化されていた。

2人のやってることは犯罪で、褒められることでは決してない。けどそんな風に生きるきっかけを作ったのは、本人たちだけが悪かったわけじゃない・・・と、どっぷり感情移入して涙を流しながらドラマを見たよ。

そして、淡々とした小説から、このドラマを作り上げていったスタッフがすごい!と改めて思う。物語の解釈と想像力、脚本が本当によかった。脚本家の森下佳子さんは、大好きなドラマ「JIN-仁-」も書いてるのね。やっぱり、大事なのは脚本家だよなぁ〜。


小説を読んでから、ドラマを見て、著者は明言を避けているけど続編?と推測されている「幻夜」を読むといいかと。三部作にしてもらいたいと切に希望するところです。

こういう暗くて重くて恐ろしい物語をもっと書いて欲しいな。最近のって昔より軽めだよね?


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東野圭吾「夜明けの街で」明日(10/8)映画公開!不倫という甘い地獄へ・・・

            
評価:
東野 圭吾
角川書店(角川グループパブリッシング)
¥ 660
(2010-07-24)
コメント:東野圭吾も絶賛の映像化。2011年10月8日映画公開!不倫という甘い地獄へ・・・

不倫する奴なんて馬鹿だと思っていた。ところが僕はその台詞を自分に対して発しなければならなくなる―。建設会社に勤める渡部は、派遣社員の仲西秋葉と不倫の恋に墜ちた。2人の仲は急速に深まり、渡部は彼女が抱える複雑な事情を知ることになる。15年前、父親の愛人が殺される事件が起こり、秋葉はその容疑者とされているのだ。彼女は真犯人なのか?渡部の心は揺れ動く。まもなく事件は時効を迎えようとしていた…。
「BOOK」データベースより


「不倫する奴なんて馬鹿だと思っていた」
という一文から始まる小説。たぶん、これは私が東野圭吾を初読みした小説じゃなかったかな。

東野圭吾についてさほど知識もなく、男が不倫する恋愛小説っぽいやつかなぁと思ってなんとなく手に取ったような。かなり昔に読んだから、うっすらとしか記憶がないけど・・・。

まあこれで、私は東野圭吾をがっつり読むようになる。そういう時の集中力はすごいもので、寝ても覚めても東野圭吾。怒涛のように全作品を読みあさり、今に至る。

不倫小説と思って読み始めたこの「夜明けの街で」
どうやら、サザンオールスターズの「LOVE AFFAIR~秘密のデート」に感化されて書いた作品みたい。

確かに、この歌の出だし「夜明けの街で〜」だもんね。小説の舞台も横浜だし、ところどころに歌詞に沿った話しがあったりもする。

この主人公の渡部ってさ、ほんとマジメな男なんだよね。こういう人はさ、不倫なんてしちゃダメなんだよ。もう真剣にのめり込んだり罪悪感にさいなまれたりで、どっぷり浸かってしまう。

妻の立場からしてみたら、遊びで不倫するいい加減な夫なんて最悪だけど、マジメな夫がうっかり不倫にはまる方が、マジメな性格だけに逆に恐いかもしれないな。

渡部の不倫相手、秋葉の抱えてる謎。もしかして彼女は殺人犯なのか・・・?いったい真実はどうなんだ!早く知りたい!と思いながら、気になって読み終えた。

さんざん東野圭吾を読んだ今だからこそ言えるけど、この小説はさほど手の込んだすごいミステリーとかすごい謎解きとかそういった感じはあんまりない。だから逆に、あんまり男性作家を読まない私でも、するすると読み進むことができて、おかげで他の東野圭吾の小説も読まなくちゃ!って思うことができたのかも。


と、映画化されてCMがばんばんやってるのを見て、思い出した。岸谷五朗、深田恭子、木村多江らしい。

私さ、岸谷五朗好きなんだよね。すんごい昔、ホンジャマカの恵とやってたラジオとか聞いてたもん。やっぱ、SETで仕込まれただけに演技うまいし、っていうか演劇バカ(いい意味で)だし。ドラマ「みにくいアヒルの子」で常盤貴子のことを「マーーチャコーー!」って叫んでるのが大好きだったの。

で、岸谷五朗って、馬顔じゃん?自分もよく分かってるから、ブルブルッッって顔振ったりするじゃん。私の中では昔っからふざけてるってイメージだから、マジメな顔してたりラブシーンとかやってるとどうも笑っちゃうの。ほんと失礼だけど、でもどうしてもニヤけちゃう。だから、今回のCMも結構ツボ。確か「愛の流刑地」も出てたよね。

岸谷五朗は不倫する男の役・・・ってイメージなのか?うーむ、私にはよく分からん。大河「江」の秀吉も演出過多だったし。五朗はさ、もっと違う演技できるよ、変な演出しないでくれる?って、まるで身内の気分。何度も言うけど、岸谷五朗は大好きなのさ。

きっと今回の「夜明けの街で」も、五朗と、演技力抜群で薄幸顔の木村多江ががっつり持って行くんだろうな。深キョンは映画のためにジムで体をしぼったらしいけど、私としてはぽっちゃり深キョンを希望します!

ええと、今回はムダに長く、読書感想なんだか芸能ネタなんだかよく分からない記事になっちゃったけど、まあこんな日もあるってことで。


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東野圭吾「真夏の方程式」ガリレオシリーズ第6弾!

            
評価:
東野 圭吾
文藝春秋
¥ 1,700
(2011-06-06)
コメント:ガリレオシリーズ第6弾!湯川と少年の交流、愛と成長の物語


夏休みを伯母一家が経営する旅館で過ごすことになった少年・恭平。仕事で訪れた湯川も、その宿に滞在することを決めた。
翌朝、もう一人の宿泊客が変死体で見つかった。その男は定年退職した元警視庁の刑事だという。彼はなぜ、この美しい海を誇る町にやって来たのか…。
これは事故か、殺人か。湯川が気づいてしまった真相とは―。
「BOOK」データベースより


ガリレオがドラマ化されてから、もう私の中では湯川は福山雅治、内海薫は柴崎コウだし、草薙は北村一樹となっている。

2012年には加賀恭一郎シリーズの「麒麟の翼」も映画化されるし(加賀恭一郎も阿部寛になってしまった)、東野圭吾の小説は本当にたくさん映像化されるなぁと感心してしまう。それだけ、ストーリーが映像にしやすいんだろうな。

この「真夏の方程式」は夏にぴったりの本だった。
美しい海辺の町にやってきた少年と湯川の交流は、夏の眩しい太陽とともに微笑ましい。

いや、待てよ。湯川ってば子供が苦手じゃなかったっけ?!
いつのまにこんなに丸くなったんだ?

とは言え、少年相手にも妥協しない行動と理論は相変わらず。もちろん全シリーズを読んでいるから湯川は根が優しいって知っているけど、今回は改めて実感。でもきっと湯川と会ったことで少年は確実に成長したし、これからの未来も湯川の言葉を思い出して乗り越えられると思う。

まあ、読んでいて「もっと、ちゃんと話し合いなよ!」とか「普通そういうことさせるか?」とか、色々突っ込みどころもあるわけだけど、そんなこと言ってたら小説にならないわけで。やっぱり東野圭吾はうまいなぁと、これも2時間ドラマにならないかなーと希望するところです。


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