読んだ本の感想・レビューを書いてます。お気に入りの作家は、東野圭吾・よしもとばなな・伊坂幸太郎・道尾秀介などなど他にもたくさんいます♪

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  • 2013.01.17 Thursday
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  • by スポンサードリンク

宮下奈都「窓の向こうのガーシュウィン」ゆったりとした穏やかな雰囲気の中、少しずつ強くなり成長していく物語

            
評価:
宮下 奈都
集英社
¥ 1,470
(2012-05-25)
コメント:ゆったりとした穏やかな雰囲気の中、少しずつ強くなり成長していく物語

十九年間、黙ってきた。十九年間、どうでもよかった。「私にはちょうどいい出生だった」未熟児で生まれ、両親はばらばら。「あなたの目と耳を貸してほしいんだ」はじまりは、訪問介護先での横江先生との出会い。そして、あの人から頼まれた額装の手伝い。「ひとつひとつ揺り起こして、こじあけて、今まで見たこともなかった風景を見る」心をそっと包みこむ、はじまりの物語。
「BOOK」データベースより


未熟児で生まれ、保育器に入れられずに育った主人公。
そのせいか、体も細く小さく他人の言葉がうまく聞こえず、他人とのコミュニケーションも取れずにいるけれど、でもそのことを嘆くでもなく諦めの境地にいる。

そんな主人公に転機が訪れるのは、訪問介護先での横江先生との出会い。そこではなぜか言葉がちゃんと聞こえて、少しずつながらコミュニケーションが取れる。横江先生には、額装をしている息子との2人暮らしで、ひょんなことから介護の仕事の後に額装を手伝うようになっていく。

おじいちゃん横江先生、息子、そして主人公と同級生の孫の男の子。
ちぐはぐだけど、優しい男たち3人。ゆったりとした穏やかな雰囲気の中、主人公はちょっとずつ強くなっていく。未熟児だから、両親がばらばらだから、などという誰かのせいにしている自分にようやく気付き、言葉が溢れ出す。

ちょっとくどいなぁと思うところもあったけど、全体的にいい感じ。綺麗な景色とか美しい音楽が流れるような、爽やかさがある。何より、横江先生の素晴らしさが、この作品の肝って感じかな。







JUGEMテーマ:読書



宮下奈都「誰かが足りない」前向きに進もうとする気持ちが優しく繊細に綴られる物語

            
評価:
宮下 奈都
双葉社
---
(2011-10-19)
コメント:前向きに進もうとする気持ちが優しく繊細に綴られる物語

足りないことを哀しまないで、足りないことで充たされてみる。注目の「心の掬い手」が、しなやかに紡ぐ渾身作。偶然、同じ時間に人気レストランの客となった人々の、来店に至るまでのエピソードと前向きの決心。
「BOOK」データベースより


「太陽のパスタ、豆のスープ」「メロディ・フェア」に続き、読むのは3冊目。なんかいいんだよね、宮下奈都。

今回の「誰かが足りない」
予約が取ることが難しい、美味しく評判のレストラン「ハライ」に、10月31日午後6時に訪れる6組の客たちの物語。

認知症の症状が出始めた老婦人、ビデオを撮っていないと部屋の外に出られない青年、人の失敗の匂いを感じてしまう女性・・・など、悩みや辛い出来事から、自分なりに懸命に前へ進もうとする気持ちが優しく繊細に綴られていく。

このレストラン「ハライ」・・・行きたい。かなり行きたい!
しかもさ、予約を取るまでの物語なのよ。だからみんな食べてない。いったいどんな料理が出てくるんだ?どんだけ美味しく食べるんだ?!ってかなり気になる。

まあね、料理が出なくても食べる描写がなくても、レストランに集うまでの物語が重要で、それぞれがとてもいいお話しだからいいんだけどさ。でも食べることが大好きな私は、ついつい気になっちゃうんだよね。

宮下奈都の小説の雰囲気は、とてもあったかい。悲しいことも辛いこともやりきれないくらいの切実な思いもあるけど、耐えられないほどの毒々しさはなく、読後感は爽やかで清々しい。この小説を読んで、やっぱり私は泣いてしまったけど、でもその後に希望があるし前向な気持ちになれる。

足りないことを哀しまないで、足りないことで充たされてみよう。


JUGEMテーマ:読書



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