読んだ本の感想・レビューを書いてます。お気に入りの作家は、東野圭吾・よしもとばなな・伊坂幸太郎・道尾秀介などなど他にもたくさんいます♪

CALENDAR

S M T W T F S
1234567
891011121314
15161718192021
22232425262728
293031    
<< March 2020 >>
        

PROFILE

profilephoto

CATEGORIES

ARCHIVES

    

RECOMMEND













スポンサーサイト

            

一定期間更新がないため広告を表示しています



  • 2013.01.17 Thursday
  • -
  • -
  • -
  • -
  • -
  • by スポンサードリンク

道尾秀介「ノエル -a story of stories」絵本が繋ぐ、光溢れる希望と癒しの物語

            
評価:
道尾 秀介
新潮社
¥ 1,575
(2012-09-21)
コメント:絵本が繋ぐ、光溢れる希望と癒しの物語

物語をつくってごらん。きっと、望む世界が開けるから―暴力を躱すために、絵本作りを始めた中学生の男女。妹の誕生で不安に陥り、絵本に救いをもとめる少女。最愛の妻を喪い、生き甲斐を見失った老境の元教師。切ない人生を繋ぐ奇跡のチェーン・ストーリー。
「BOOK」データベースより


道尾さんがこんなにも暖かく優しい物語を書くなんて!
暗くて、不気味で、歪んでて・・・だいたいそんなイメージで、誰にでもお勧めできる作家さんって訳じゃなかったのよね。もちろんいい意味で。

でもこの「ノエル」は、堂々とお勧めできる。
一般受けしそうな爽やかさに、若干の物足りなさを感じてしまうのは、私がひねくれ者だから・・・?

タイトル通り、クリスマスにぴったりの物語。やりきれなさとか、辛さとか、重いところもあるけど、それを絵本が優しく癒してくれる。おっ!という道尾さんならではのミスリードもあり、きらきらとした救いの光がある。

3編の連作短編集が少しずつリンクしあって、最後にはうまくまとまっていくところは、さすがだなぁ。

物語の中の絵本、気になる〜。どんな絵なのか、想像しながら読んでました。挿絵があればよかったのに!







JUGEMテーマ:読書



道尾秀介「水の柩」誰もが生きていくため必死に嘘をついている

            
評価:
道尾 秀介
講談社
¥ 1,575
(2011-10-27)
コメント:誰もが生きていくため必死に嘘をついている

老舗旅館の長男、中学校二年生の逸夫は、自分が“普通”で退屈なことを嘆いていた。同級生の敦子は両親が離婚、級友からいじめを受け、誰より“普通”を欲していた。文化祭をきっかけに、二人は言葉を交わすようになる。「タイムカプセルの手紙、いっしょに取り替えない?」敦子の頼みが、逸夫の世界を急に色付け始める。だが、少女には秘めた決意があった。逸夫の家族が抱える、湖に沈んだ秘密とは。大切な人たちの中で、少年には何ができるのか。
「BOOK」データベースより


水と少年・・・。
私の中で、道尾作品ってこういうイメージが多いような気がする。

中学二年生の逸夫。両親は旅館を経営していて、いつもわいわい人がいるのが当たり前。あまりにも普通の毎日に飽き飽きしている。

この気持ちは、何となくよく分かる。中学生って子供のようで子供ではなく、だからと言って大人でもない。難しいっていうか微妙な時期だよね。でも、この普通の毎日がいかに素晴らしいものなのか、いかにかけがえのない日々なのかっていうのは、この時には分からないんだよなぁ。ずっとずっと後になってから、ようやく分かるものなんだよなぁと思う。

誰もが生きていくため、必死に「嘘」をついている。
自分の中だけで必死に守り続けているもの。徐々に明かされていく、嘘や秘密に、抱えてきたものの大きさに、胸がぐっとつまったし、泣いてしまった。

逸夫の祖母、クラスメイトの敦子、そして逸夫。
少しずつ成長し、そして再生していく。逸夫がしたことは、正しかった。きっと強く生きるきっかけとなっただろう。

暗くて絶望的だったけど、でも最後は明るく希望があった。大きなどんでん返しとかミステリーとかじゃなく、人間のドラマだった。道尾作品のこういうしみじみした話しもやっぱり好きだわ~。








JUGEMテーマ:読書



道尾秀介「カササギたちの四季」たまにはこういうのもあり?!爽やかで軽やかな連作短編集!

            
評価:
道尾秀介
光文社
¥ 1,575
(2011-02-19)
コメント:たまにはこういうのもあり?!爽やかで軽やかな連作短編集!

開店して2年。店員は2人。「リサイクルショップ・カササギ」は、赤字経営を2年継続中の、ちいさな店だ。店長の華沙々木は、謎めいた事件があると、商売そっちのけで首を突っ込みたがるし、副店長の日暮は、売り物にならないようなガラクタを高く買い取らされてばかり。でも、しょっちゅう入り浸っている中学生の菜美は、居心地がいいのか、なかなか帰ろうとしない―。
「BOOK」データベースより


あれ?これは誰が書いたの?
と、思わず確認してしまうぐらい、道尾秀介らしくない爽やかで軽やかな作品。ちょっと、三浦しをんの「まほろ駅前多田便利軒」を彷彿とさせるような感じ。

赤字続きのリサイクルショップ・カササギ。
店長の華沙々木(かささぎ)と、唯一の社員の日暮(ひぐらし)と、そこに入り浸っている中学生の菜美。最後の短編がよかった!

名探偵を気取る華沙々木は、自信満々に推理を披露し、自分が事件を解決に導いている・・・と思っているが、実はその陰に日暮あり!ってな物語。いいよ、日暮くん。ぜひお友達になりたいわ。

道尾秀介といえば、あっと驚くどんでん返しで騙されるとか、ずっしり重くて暗くて黒い・・・という印象なのね。騙されたり、もう歪みすぎてて最悪の読後感とか、やっぱり私はそういう方が好きなんだなぁって思う。

だって、絶望的で暗くて悲しい中に、僅かな希望を見せるのが絶妙に巧い作家でしょ。人間の深い闇とかを書かせたら、天才的でしょ?

まあでもたまには軽くて読後感爽やかなものも書きたくなっちゃうよね。重いのばっかりってのもね。

と、ある意味私の中では新鮮な感じの作品。こういうのもいいんじゃない?と思いつつ、やっぱりずっしりくるものが読みたいなぁと思ってしまう、ほんと身勝手な読者です。







JUGEMテーマ:読書



道尾秀介「月と蟹」子供ならではの残酷さと、繊細で切実な心の葛藤。直木賞受賞作!

            
評価:
道尾 秀介
文藝春秋
¥ 1,470
(2010-09-14)
コメント:子供ならではの残酷さと、繊細で切実な心の葛藤。直木賞受賞作!

第144回直木賞受賞作品。
「ヤドカミ様、僕の願いを叶えて」。行き場のない思いを込めた他愛ない儀式がやがて……。子供たちの切実な心が胸に迫る俊英の傑作!
「内容紹介」より


海辺の町に住む小学生の少年たちの悲しく切ない物語。
転校生の慎一は父親を病気で亡くし、母親と足の悪い祖父と3人暮らし。慎一はクラスに馴染めない、というか受け入れてもらえない理由があったのだ・・・。

そんな慎一の唯一の友達は、同じく転校生の春也。2人は放課後になると、川に魚や蟹を取るための仕掛けを作ったり、山を登り秘密の場所を見つけたりしながら毎日のように遊ぶ。

ヤドカリを火で炙って殻から出すことに夢中になり、そしてそのヤドカリを「ヤドカミ様」という「神様」にする儀式を編み出すようになった。

慎一に話しかけてくれる唯一の女の子、鳴海も加わり、いつしか3人で遊ぶようになっていく・・・。

父親がいない慎一、両親から虐待を受けている春也、母親がいない鳴海。小学5年生という、まるっきり子供でもなく大人でもない微妙な年齢の少年少女たち。

もやもやしたどうしようもない気持ちを抱えながら、悲しい現実をどうにか変えたいと、苦しんでもがいても何もできない無力な子供の自分。そんな鬱屈した感情が、ひしひしと伝わってきて胸がしめつけられた。

でもきっと、慎一には春也がいてくれたことが、春也には慎一がいてくれたことが、お互いの最後の一歩を踏みとどませたのだと思いたい。そしてこれからの2人が少しでも明るい未来へと向かって欲しいし、そうなる希望が見える・・・と私は信じている。

慎一の祖父が、私は好きだったな。愛する孫の慎一の変化に、おそらく母親よりも敏感に気付いていただろう。慎一にかける何気ない言葉も、自分のことを話す時も、じーんときてしまった。「慎一よ、おじいちゃんに全てぶちまけてしまえ!」と読みながら何度思ったことか。

道尾秀介の、どんでん返しとかトリックとかホラーとか、今回そういうのとは少し違う。子供ならではの残酷さとか、大人になりかけてる少年と少女の繊細な気持ちと葛藤とか、人間のやりきれなさとか、そういう物語。ラストに向けての緊張感と切なさに、泣いてしまった・・・。直木賞受賞に納得。


JUGEMテーマ:読書



道尾秀介「龍神の雨」降りしきる雨が、2組の家族を狂わせていく・・・

            
評価:
道尾 秀介
新潮社
¥ 1,680
(2009-05)
コメント:降りしきる雨が、2組の家族を狂わせていく・・・

人は、やむにやまれぬ犯罪に対し、どこまで償いを負わねばならないのだろう。そして今、未曾有の台風が二組の家族を襲う。最注目の新鋭が描く、慟哭と贖罪の最新長編。
「BOOK」データベースより


着々と読み進めている道尾秀介。
この「龍神の雨」は、なかなかページが進まなかった。まあ毎日のようにちょっと時間があると冒険「ゼルダの伝説 スカイウォードソード」に出てるってのもあるんだけどね。

灰色の空と、じっとりと降り続く雨。あまりにも暗く不穏な雰囲気が、作品全体を支配している。暗いのは嫌いじゃない、っていうかむしろ好きなのに、何で進まなかったんだろう?

でもさすが道尾秀介、後半は一気に読み進んだ。最後はたたみかけるような展開で伏線をきっちり回収し、そしてまたしてもまんまと騙された。ほんっとミスリードがうまいよなぁ。で、ネタバレになっちゃうから感想はあんまり書けないし。


この小説に登場する2組の家族。
兄と妹は、血の繋がっていない父親と暮らしている。
兄と弟は、血の繋がっていない母親と暮らしている。

どちらの家族も実の親は亡くなり、子供たちは血の繋がっていない再婚相手と危うい関係の中で暮らしている。

これが、血が繋がってなかったとしても、家族としての絆を深めていく充分な時間があったのならよかったんだけど、どちらも再婚したてで実の親が亡くなってしまうのだ。うーん、これは辛いよなぁと思う。

子供からしてみれば「なぜよく知らない他人と暮らなきゃなんないんだ」って思っても、子供だからどうすることもできないし。再婚相手からしてみたって、血の繋がりはなくても親になろうと思って再婚したんだから「はいさよなら」と子供たちだけ残して去ることもできないだろうし・・・。でも、現実にこういうことってあるんだろうな、とも思う。

私は、血の繋がりがなくても家族になれる(夫婦は血が繋がってないしね)と思っているけど、ある程度は年月が必要だよね。だからこの少しの年月しか過ごしてない2組の家族の、微妙な関係が苦しかった・・・。

登場人物たちの苦しみや葛藤や悲しさが、降り続く雨でよりくっきりと浮かびあがり染み渡っていく。暗くそして残酷な話しだけど、最後にはホロリときてしまった。どこまで最悪なことが続いていくんだろう・・・と思ったけど、少しだけ希望があることが救いだった。

家族のことだけは、どんなことがあっても信じなければいけない・・・。


JUGEMテーマ:読書



道尾秀介「鬼の跫音」暗くて黒くて不気味。背筋がゾクゾクする短編集!

            
評価:
価格: ¥1,470
ショップ: 楽天ブックス
コメント:暗くて黒くて不気味。背筋がゾクゾクする短編集!


刑務所で作られた椅子に奇妙な文章が彫られていた。家族を惨殺した猟奇殺人犯が残した不可解な単語は哀しい事件の真相を示しており…(「犭(ケモノ)」)。同級生のひどい攻撃に怯えて毎日を送る僕は、ある女の人と出会う。彼女が持つ、何でも中に入れられる不思議なキャンバス。僕はその中に恐怖心を取って欲しいと頼むが…(「悪意の顔」)。心の「鬼」に捕らわれた男女が迎える予想外の終局とは。驚愕必至の衝撃作。
「BOOK」データベースより


連作ではなく、独立した6編の短編集。
全編に別人だけど「S」という人物が出てくる。この「S」がきっかけというか、引き金となり、悪と負の世界へとずるずると引きずり込まれて行く。

ホラーではないと思うけど・・・じとーっと恐い。
タイトル「鬼の跫音」とは、人間が持つ鬼の心。誰もが心の奥深くに理性で押し込み、飼い慣らしながら封印している悪の心が、何かの拍子に溢れ出す。自分の中から鬼が迫ってくる足音が、ひたひた・・・と近づいてくる様子が、何とも恐ろしい。

どの短編も、暗くて黒くて不気味。長編もいいけど、私は短編も好きだな。この短さで、人の残酷さや悪に向かう狂気がこれでもかと伝わってくるのがすごい。読後感がいいものはなく、どの結末もひとひねりっていうか「最後の最後でこうきたか」ってさらにがっくりくる感じだし。でもこのぞーっとする感じ、私は結構好きかも。

特に好きだったのは「冬の鬼」と「悪意の顔」かな。

「冬の鬼」の究極の愛は、いくらなんでも同じ行動はしないけど、全ては否定はできない。悲しいし残酷だけど、なんとなく分かるような気がしてしまう。

「悪意の顔」は、最後に余韻が・・・。
あ!そういうことか!と気付いた時には背筋がゾクゾクと。


道尾秀介、やっぱりうまいなー!


JUGEMテーマ:読書 



道尾秀介「片眼の猿」終盤の展開にあっ!と驚かされる。また騙されてしまった!

            
評価:
道尾 秀介
新潮社
¥ 1,680
(2007-02-24)
コメント:終盤の展開にあっ!と驚かされる。また騙されてしまった!

盗聴専門の探偵、それが俺の職業だ。目下の仕事は産業スパイを洗い出すこと。楽器メーカーからの依頼でライバル社の調査を続けるうちに、冬絵の存在を知った。同業者だった彼女をスカウトし、チームプレイで核心に迫ろうとしていた矢先に殺人事件が起きる。俺たちは否応なしに、その渦中に巻き込まれていった。謎、そして…。ソウルと技巧が絶妙なハーモニーを奏でる長編ミステリ。
「BOOK」データベースより


道尾秀介、6冊目。
もうどうやっても騙されるのは分かってるから、ムダなあがきはせず素直に身を任せて騙されようという心構えで読むことにしている。

主人公の三梨は私立探偵。これだけを見ると、「大沢在昌」の真骨頂・ハードボイルド小説っぽいかなと思いきやそこまででもなく、謎や殺人事件もあるけどそこまで緻密で巧妙なミステリーでもない。私が今まで読んだ道尾作品の中で、一番ライトな感じかな。前回読んだ「光媒の花」があまりにも濃密だったから、余計にそう感じるのかも。

三梨の探偵事務所兼住居であるアパートの住人も、風変わりで個性的な人たちばかり。私は、こういう妙だけど、でも何とも味のある変なキャラが大好きで、本筋よりもこの住人たちの物語が気になってしょうがなかったよ。

終盤でパタパタとオセロの色がひっくり返るように、あっ!と驚く展開が繰り広げられるのはいつもながらお見事。今回は騙された!っていうより「そうだったんだぁ・・・」と、ちょっとしんみりしてしまった。

そしてこの作品は、ハードボイルドとかミステリーとか騙しのテクニックとかそういうものより、「登場人物たちの強く逞しい生き方の姿勢」っていうものの方が、私には印象的だったし勇気付けられた。

さすがにこれは、映像化とかアニメ化は絶対できないだろうな〜。


JUGEMテーマ:読書



道尾秀介「光媒の花」暗く悲しく切ない・・・でも僅かな一筋の光と希望が見える感動作!

            
評価:
道尾 秀介
集英社
¥ 1,470
(2010-03-26)
コメント:暗く悲しく切ない・・・でも僅かな一筋の光と希望が見える感動作!

もう、駄目だと思った。それでも世界は、続いていた―少女は無限の想像力でこの世界を生き延び、少年はたった一つの思い出にしがみつく。一匹の蝶が見た悲しみの先に広がる光景とは…渾身の連作群像劇。
「BOOK」データベースより


泣いた。これは泣いてしまった・・・!
道尾秀介の小説は、「カラスの親指」「ラットマン」「向日葵の咲かない夏」「シャドウ」に続きようやく5冊目。まだ5冊しか読んでないけど、これまで読んだ小説の中で私はこの「光媒の花」が一番よかった。今年読んだ本のベスト10に入ると思う。

認知症の母親とひっそりと暮らす男性。
ホームレス殺害に手を染めた小学生の兄妹。
同級生の少女に淡い思いを通わせた少年。
両親の争いをきっかけに耳が聞こえなくなった少女。
病に伏せる姉を見舞う配送ドライバーの青年。
自信を失った女性教師とその教え子。

この6章からなる物語が、連作短編として綴られていく。もうね、この全部の章が悲しくて切なくて、でも僅かな光と希望が見える。泣けた泣けた・・・。

道尾作品は、どんでん返しとかミスリードとか読者をあっと驚かせるようなミステリー作家・・・っていうイメージがあって、今までの作品ではまんまと術中にはまり騙されてきた。そういうのも楽しくて大好きなんだけど、今回は違う。ミステリーよりも人間が深く書かれている。

爽やかな感動物語じゃない。暗くて絶望的で、後悔も嘘も誤解も葛藤も、どうしようもなくやりきれない過去と現在がある。でも、一筋の希望の光が見える。この僅かな光に感動して救われた。この小説は、本当によかった。読めてよかった。

道尾秀介のイメージを覆させた今回の小説。他の小説もどんどん読まなくちゃ!


JUGEMテーマ:読書



道尾秀介「シャドウ」これだけ鮮やかに騙されると感心するやら嬉しいやら!またもや術中にはまってしまった!

            
評価:
道尾 秀介
東京創元社
¥ 1,575
(2006-09-30)
コメント:これだけ鮮やかに騙されると感心するやら嬉しいやら!またもや術中にはまってしまった!

人間は、死んだらどうなるの?―いなくなるのよ―いなくなって、どうなるの?―いなくなって、それだけなの―。その会話から三年後、鳳介の母はこの世を去った。父の洋一郎と二人だけの暮らしが始まって数日後、幼馴染みの亜紀の母親が自殺を遂げる。夫の職場である医科大学の研究棟の屋上から飛び降りたのだ。そして亜紀が交通事故に遭い、洋一郎までもが…。父とのささやかな幸せを願う小学五年生の少年が、苦悩の果てに辿り着いた驚愕の真実とは?話題作『向日葵の咲かない夏』の俊英が新たに放つ巧緻な傑作。本格ミステリ大賞受賞作。
「BOOK」データベースより


前回読んだ「向日葵の咲かない夏」はホラー色がちょっと強かった印象が。読めないほどじゃなかったけど。私、映画も本もホラーはどうも苦手でね・・・。

猟奇殺人とかサイコキラーやシリアルキラー、そういうサスペンスは大好きなの。
映画だと
「羊たちの沈黙」 「ハンニバル」とか、


海外ドラマだと
「デクスター」「クリミナル・マインド」「ブレイキング・バッド」


とかは大好物。でもホラーはてんでダメ。

道尾秀介のデビューは、ホラーサスペンス大賞特別賞の受賞。元々はホラー作家なのね。このホラーシリーズは、読めない・・・というか読まないかな。それ以外の作品をコツコツ読んでいく予定です。

今回の「シャドウ」は全然ホラーじゃなくサスペンスかな。しかも小学5年生の鳳介が健気でね。母親が死に、少しでも父親を助けようと家事を手伝ったり物分かりがよかったりと大人びた行動を取る反面、幼馴染の亜紀の呼び方に悩んだり・・・と子供と少年の微妙な年頃の感じと成長が書かれている。それが、悲惨な事件の結末を救いがあり清々しい読後感にしているんだと思う。

しかし、道尾秀介は読者をミスリードさせるのがうまいよね。今回もまんまと術中にはまってしまった。こうも鮮やかに騙されると感心するやら嬉しいやら。
やっぱり好みだわ、道尾秀介!


JUGEMテーマ:読書 



道尾秀介「向日葵の咲かない夏」歪みまくった救いのない世界。辛くて切ない最悪の読後感・・・

            
評価:
道尾 秀介
新潮社
---
(2005-11)
コメント:歪みまくった救いのない世界。辛くて切ない最悪の読後感・・・

明日から夏休みという終業式の日、小学校を休んだS君の家に寄った僕は、彼が家の中で首を吊っているのを発見する。慌てて学校に戻り、先生が警察と一緒に駆け付けてみると、なぜか死体は消えていた。「嘘じゃない。確かに見たんだ!」混乱する僕の前に、今度はS君の生まれ変わりと称するモノが現れ、訴えた。 ―僕は、殺されたんだ。半信半疑のまま、僕と妹・ミカはS君に言われるままに、真相を探る調査を開始した。
「BOOK」データベースより


「カラスの親指」「ラットマン」に引き続き、3冊目の道尾作品。この「向日葵の咲かない夏」は・・・ミステリー?ホラー?いや、ファンタジーなのか?

前回、私が読んだ2作とは違って、グロテスクでちょいと気持ちが悪いぞ。まあ私は、アメリカドラマで相当グロい映像を見てるから大丈夫だけど・・・。これはダメな人はダメな作品かも。

動物虐待とか、子供がひどい目にあうだとか、もう嫌なことばっかり書いてあってね。でもやっぱり巧いし真実が気になるし、気持ち悪いのに読みやすいっていう不思議な本だった。

最初の頃から、なんかおかしいかも?とは思ってたの。道尾作品だし、疑いながら用心して読んでいたのに、まさかの展開!うわ。こういうことだったの?!おおお、さすがにこの展開は想像してなかった!

そして最悪の読後感。歪みまくった救いのない世界が辛くて苦しかった。ラストもね切なくてね、はぁ〜ってため息が出てしまったよ。

もしこの「向日葵の咲かない夏」が初めての道尾作品なら・・・もう読まなくていいかな、と思ってしまったかもしれない。読む順序って大事だね!私は「カラスの親指」から読んだから、もうすっかりファンになってしまった。これからも読み続ける予定です!

あ、そうそう。
「カラスの親指」といえば、映画化のキャストは、阿部寛、村上ショージ、石原さとみ、なのね。阿部ちゃんぐらいにでかい詐欺師は目立ちそうーとか思うけど、きっと上手に演じてくれるんだろうな。刑事(東野圭吾の加賀恭一郎)やったり詐欺師やったり、阿部ちゃんひっぱりだこで嬉しいわ。

それより、村上ショージはどうなの?
演技が上手いって聞いたことあるけど、私「ドゥーーン!」しか見たことないよ。大丈夫なのか?ある意味、期待大・・・かも?


JUGEMテーマ:読書



| 1/2PAGES | >>