読んだ本の感想・レビューを書いてます。お気に入りの作家は、東野圭吾・よしもとばなな・伊坂幸太郎・道尾秀介などなど他にもたくさんいます♪

CALENDAR

S M T W T F S
1234567
891011121314
15161718192021
22232425262728
293031    
<< March 2020 >>
        

PROFILE

profilephoto

CATEGORIES

ARCHIVES

    

RECOMMEND













スポンサーサイト

            

一定期間更新がないため広告を表示しています



  • 2013.01.17 Thursday
  • -
  • -
  • -
  • -
  • -
  • by スポンサードリンク

桂望実「週末は家族」ワケあり3人が紡ぐ新しい“家族”の物語!

            
評価:
桂 望実
朝日新聞出版
¥ 1,680
(2012-01-04)
コメント:ワケあり3人が紡ぐ新しい“家族”の物語!

シェイクスピアに心酔する小劇団主宰者の大輔と、その連れ合いで他人に愛を感じることができない無性愛者の瑞穂は、母親の育児放棄によって児童養護施設で暮らす演劇少女ひなたの週末里親になって、特殊な人材派遣業に起用することになるが―ワケあり3人が紡ぐ新しい“家族”の物語。
「BOOK」データベースより


どっぷりはまっているわけじゃないのに、なぜか手に取ってしまう桂望実。何でだろ?

今回の「週末は家族」も、途中まではびみょーだった。シェイクスピアのセリフを用いた大輔の語りも長いし、無性愛者の瑞穂に、施設で育っているひなた・・・誰にもいまいち共感できずにいた。

でも後半から、徐々に面白くなってくる。
まあ大輔は最初から最後まで大輔のままなんだけど、瑞穂とひなたの変化が少しずつなんだけど、微笑ましい。最初は大輔の打算から始まった週末里親が、徐々に家族としてチームとして結束していく。

結婚するのは当たり前
結婚したら子供ができるのは当たり前
親が子供を愛し育てるのは当たり前
異性を愛するのは当たり前

でもそれって「思い込み」でしょ、人それぞれでしょ、色んな事情があるんだよっていうことがこの小説には書かれている。

虐待や育児放棄で子供を死なせたりするニュースを見るたびに、本当に胸が苦しくなるし憤りを感じる。育てられなければ、養子に出せばいい、施設に預ければいい。その方がよっぽど子供にとって幸せだと私は思う。

血の繋がりがなくったって、たとえ週末だけだって、絆はできる。
この小説の中の3人は、これからも最強のチームとなっていくだろう。





JUGEMテーマ:読書



桂望実「Run!Run!Run!」孤高の天才ランナーが抱える秘密とは・・・?

            
評価:
桂 望実
文藝春秋
¥ 1,500
(2006-11)
コメント:孤高の天才ランナーが抱える秘密とは・・・?

長距離ランナーとして恵まれた肉体を持つだけでなく、そのための努力も人一倍してきた天才、岡崎優。同じ陸上部の仲間に対し協調性も興味もなく、大学の箱根駅伝は通過点に過ぎず、目標はオリンピックだった。しかし突然の兄の死をきっかけに家族関係が壊れ、ある秘密を知った優は重たい決断を迫られるが…。
「BOOK」データベースより


なんとなくさらっと薄味な作品。
駅伝のこともどうやら取材不足みたいな感じだけど、私はそもそも駅伝の知識全くないから全然気にならなかった。

けど駅伝なら、三浦しをんの「風が強く吹いている」の方が数倍、いや数十倍感動的だし、遺伝子とかドーピングのことなら、東野圭吾の「カッコウの卵は誰のもの」「美しき凶器」には到底及ばない。

でも著者がこの小説で書きたいことは、おそらく
「人は1人じゃ生きていけない。仲間って大事だよ!」ってこと。

だから、駅伝も遺伝子もドーピングも、言わば単なるスパイス的なものなんだろうな、と思う。

まあだいたい予想通りこの小説は展開していくわけで、最後にはとりあえず、よかったなって終わるいい読後感。・・・なんだけど、私にはなんとなく物足りないんだよね。

両親の決断の過程ももっと掘り下げて欲しかったし、兄のことももっと知りたかった。何となくモヤモヤ・・・。まあこのページ数ならこんなもんなのかな。

がっつりどっぷり・・・というより、さらっと読める作品。
友達って大切だよね!


JUGEMテーマ:読書



桂望実「明日この手を放しても」絶望を乗り越えて前向きに成長していく兄妹の物語

            
評価:
桂 望実
新潮社
¥ 1,365
(2007-06)
コメント:絶望を乗り越えて前向きに成長していく兄妹の物語

19歳で途中失明して夢を失った凛子。向日葵のようだった母の死に続き、寡黙だけど優しい漫画家の父までいきなり「消えて」しまった。残ったのは、自分のことに精一杯で気配りの足りない兄・真司だけ。その日から「世界中の誰よりも気が合わない二人」だけの生活が始まった!一番近くにいても誰より遠い二人の未来に待っているのは…。家族の愛がぎっしり詰まったハートフルな長編小説。
「BOOK」データベースより


さらっと読めてなかなか面白い最近お気に入りの、桂望実。これは、兄妹と家族の物語。

男と女の兄妹、もしくは姉弟ってなかなか難しいよね。私には妹がいて、子供の時はいっぱいケンカしたけど大人になっていくにつれて、まー仲良しよ。異性だと、仲が悪い訳じゃなくてもこういう姉妹の関係とはまた少し違うんじゃないかなぁと思う。

いきなり失明して、父親が失踪し、頼れるのはいい加減な兄だけ・・・という状況に置かれた凛子の心中はいかに。もし自分が凛子だったらさ、もう絶望しかないよね。

そしてその絶望や失明から、少しずつ前向きに頑張っていく姿勢、それと同時に少しずつ成長していく兄。父親がいた時の3人家族の時とは大きく変わり・・・というより変わらざるを得ない兄と妹の成長の様子がうかがえる。

最後は曖昧な感じだったけど、最終章では、じんわりとあったかい気持ちに。
何ともいい読後感の小説でした。


JUGEMテーマ:読書



桂望実「恋愛検定」設定は面白いのに、薄味で微妙に残念!

            
評価:
桂望実
祥伝社
¥ 1,575
(2011-08-31)
コメント:設定は面白いのに、なんだか薄味で微妙に残念!

恋愛検定とは・・・
コミュニケーション力、プレゼンテーション力、洞察力、客観性などの総合力の試験。
恋愛の神様が任意で受験する人間を選ぶ。
神様が現れた時は、選ばれた受験者以外は、フリーズしてしまう。
他人に恋愛検定を受講中だということは話せない。
人気の検定で、持っていると就職にも有利で年収も倍。
合格者はテレビに出たり本を出したり講演会に呼ばれたりする。

というようなもの。
4級、3級、2級、準1級、1級、マイスターと、6編の短編からなる。受験者はそれぞれ違うけど、神様は同じ。


これ、設定いいよね?面白くない?
少女マンガ、もしくは「世にも奇妙な物語」あたりで。

この恋愛の神様がさ、なかなかいいのよ。酒好きで愚痴っぽくて、時々何気なく鋭いことを言ってのける。

・・・んだけどさ、何だろうこの微妙な残念感。うっすいんだよね、内容が。うーん、こういう恋愛に臆病な人たちみたいなのが主人公の物語を読めない年齢になったとか?もはや私の問題なのか?

「恋愛アレルギーの人にこそ読んで欲しい1冊」
って帯に書いてあったので、そういう人たちが読むといいかと。難しいことは考えず、さら〜っと読める小説です。


JUGEMテーマ:読書



桂望実「平等ゲーム」全員が平等の島、果たしてここは楽園か・・・?

            
評価:
桂 望実
幻冬舎
¥ 1,575
(2008-08)
コメント:島民1600人が全員平等。果たしてここは楽園なのか・・・?

瀬戸内海に浮かぶ「鷹の島」。そこでは…島民1600人が、全員平等。現代社会の歪みを是正するために生まれた、究極の楽園。人々は、嫉妬や私欲にかられることなく、何不自由ない豊かな生活を約束されている。まさに、天国。の、はずだった―。  
「BOOKデータベースより」


生まれた時から「鷹の島」の平等精神に純粋培養され、この島に何の疑問もない、お人好しの芦田耕太郎の視点で物語は進んで行く。

収入も平等に分配、仕事は4年毎に抽選で交代、学校での成績はつけないし、徒競走も全員手を繋いでゴール。全ての決定事項は、島民全員の投票(多数決)で決まる。

この平等社会。果たして楽園なのか・・・?

楽園と信じている耕太郎は、仕事代え抽選で「島への勧誘係」となる。島で住みたいと希望する人の身辺調査をしたり、本当に島に住む気があるかどうかの確認を取りに行く。

島から本州へ。色々な場所へ行き色々な人たちと出会い、断りきれずに絵の勉強を始めることになってから、今まで抱いたことのない新たな感情が自分の中に湧き上がる。

たぶん、一生この「鷹の島」から出なかったら、平等だと信じて疑わなく暮らしていたら幸せなのかな、とも思う。だけど、そんな社会はあるはずもなく、耕太郎が信じていた理想社会の現実が、徐々に見えてきてしまう。平等は素晴らしい!と一見思うけど、平等であることは個性も失くすことになるからだ。

耕太郎は、子供の頃に経験する感情が欠落している。競争心、嫉妬心、挫折・・・みたいなもの。だって平等社会で育ったんだから、そんな感情が育つはずがない。

私たちは嫉妬心という言葉を知らない子供の頃から、すでに嫉妬に駆られている。どうやってもあの子より早く走れない、勉強ができない、字がうまく書けない、絵がうまく描けない、可愛くない、家が裕福じゃない・・・。挙げればきりがない!

そんな経験が積み重なって、自分にできることや得意なこと、自分ができないことができる人への尊敬や近づきたいと思ってする努力、そういうことを学んでいく。折り合いをつけていく。

たまに大人になってもうまく折り合いがつけられなくて「恨み妬み嫉み」ばっかりの人もいるけどね。まあそういう人とはあまり近づかないとして・・・。

耕太郎は、絵を描くことを通して初めての感情を経験し、初めて人と深く関わり合う。少しずつ変っていく耕太郎は、島にいる時よりもずっと魅力的になっていく。やっぱり人は、色んな経験をして成長していくんだなぁと思う。私もまだまだ成長したいものです。


JUGEMテーマ:読書



| 1/1PAGES |